4技能英語教育研究家 | 鶴岡俊樹オフィシャルブログ

英語教師が、英語教育のこと、日々のレッスンのこと、趣味のジャズピアノのことについて書いていきます。

この研究の要旨

この研究は、ESL英語学習者がノンネイティブ英語教師についてどのような捉え方をしているのかを明らかにしようと試みたものです。

研究の主な目的は、学習者が、自分たちの英語学習にノンネイティブ英語教師がどのように役に立つと考え、またノンネイティブ英語教師にどのように教えて欲しいと望んでいるのかについて、ネイティブ英語教師との比較において明らかにすることでした。

その調査のために、オーストラリアクイーンズランド州、ゴールドコーストにあるボンド大学の学生と、BUELI(ボンド大学付属語学学校)の生徒39人にアンケートが実施され、そこから得たデータを分析しました。

調査の結果、生徒はいくつかのティーチングの分野でノンネイティブ英語教師が役に立つと認識していることが分かりました。また、生徒がノンネイティブ英語教師に何を望んでいるのかも明らかになりました。

それは、

1.生徒は、ノンネイティブ英語教師は学習困難箇所を予測し、生徒を理解し、生徒の母語を使うことができるため、とくに自分たちの英語力が低い段階で有効な手助けを与えてくれると考えていた。
2.生徒は、ノンネイティブ英語教師は文法、とくに基礎的な文法や、語彙、読解を教えることにより長じていると考えていた。

生徒は、自分たちの英語力が低いレベルにあるうちは、基礎力を付けるためにノンネイティブ英語教師から学ぶことが有効だと考えていました。

さらに調べてみると、生徒のノンネイティブ英語教師に対するこのような考え方は、「プロブレムオリエンティッド」であることも明らかになりました。

つまり、生徒は自分たちが学習上、問題を抱えそうなレベルのときにのみ、ノンネイティブ英語教師の重要さを認めるというわけです(逆に言えば、問題がなければノンネイティブ英語教師の価値を認識しない)。

生徒は、特定の状況ではノンネイティブ英語教師の有用性を認めつつ、ノンネイティブ英語教師よりもネイティブ英語教師から教わることを圧倒的に望んでいることも明らかになりました。

生徒は、自分たちの英語力が十分なレベルに達したとき、さらに進歩するためにはネイティブ英語教師から教わらなければならず、とくにより上級の会話能力を身につけるためにはそれが必要だと考えていました。

彼らがそのように信じる理由の大部分は、「The Native Speaker Fallacy」のためだということも分かりました。