●練習時間:5時間05分(5時間のノルマ達成)
●練習に対する自己評価‐B
(A:よくできた B:ふつう C:不満足)
●練習内容
・基礎練習‐ハノンの第二部
・課題曲‐But Not for Me、Summer Time(サマータイム)、You'd Be So Nice to Come Home to、Bye Bye Blackbird
・その他、任意の曲
・理論-「ジャズ・ピアノ・メソード-理論とトレーニング」
●コメント
充実感のあまりない練習が続いている。
とりあえずノルマだけは達成し、あまり気にしないことにする。
今日は、最近の私のジャズCD愛聴盤をご紹介します。
キース・ジャレット & チャーリー・ヘイデン「ジャスミン」です。
キース・ジャレットは若い頃からずっと好きで、コピーもしたし伝記も読んだし、また多くのCDを集めたりコンサートへ行ったりもしました。
たぶん、一番好きなジャズピアニストだと思います。
私がキース・ジャレットを聴き始めた25年ほど前は、キースもまだ五十前のばりばりの壮年期でしたが、そんな彼も今年74歳になるとのこと。
オスカー・ピーターソンやミシェル・ペトルチアーニ、あるいはつい先ごろ亡くなったミシェル・ルグランで後悔したので、存命のうちにあと一度、生の演奏を聴きに行きたいと思ってネットで調べてみましたが、どうも健康不安説が流れているようです…
もしそうなら、キースの健康回復を心から祈ります。
そのキース・ジャレットが盟友、 チャーリー・ヘイデン(ベース)と組んだデュオアルバム、「ジャスミン」は、最近の私のお気に入りです。
2007年録音とあるので、キースとしては比較的最近のアルバムで、バラードを中心に、全体を通して静かにゆったりと歌い上げています。
はじめてこのアルバムを聴いたとき、「枯淡の境地」「円熟の極致」とはまさにこのことだ思いました。
あのキース・ジャレットも、こんなふうに枯れるんだなと…
若いころのキース・ジャレットの演奏は、もっと「獰猛」で、音楽に対する激しい本能が前面に出ていたように思います。
強烈な自意識とエゴのようなものを感じることもありました。
それがこのアルバムでは、そうしたものが一切消えて、自然体でシンプルそのものになり、ただひたすら旧友のチャーリー・ヘイデンと音楽を紡ぐ幸せに身を任せているような印象を受けます。
アコースティックの温かい人間味溢れる音色で満たされ、ドラムがいないこともあり室内楽のような趣きがあり、アルバム全編が歌にあふれています。
人間離れした超絶技巧や、賛否のある演奏中のうなり声(私はそれもまた好きなのですが)もほとんど影を潜めています。
確かに聴きやすくなりましたが、イージーリスニングなどというものではなく、もっと内面的で深みのある、大人の音楽だと思います。
全曲素晴らしいですが、私は特に一曲目の「For All We Know」と、五曲目の「I'm Gonna Laugh You Right Out of My Life」がお気に入りです。
夜、寝る前に静かに聴いていると、「この世にこんな音楽があるなんて、なんて幸せなんだ」という気持ちにさせられます。
現代のモーツァルトとも称される天才キース・ジャレットの音楽、ここに極まれり。ぜひ聴いてみてください!