周囲がみな不良?
楽しかった小学校から一転、中学から私の人生の低調期に入ります。比較的裕福な家庭のお坊ちゃん、お嬢ちゃんの集まる小学校から、少し離れた地区の公立中学へ進学。いわゆる「荒れた」中学校で、「不良」と呼ばれる生徒もたくさんいました。
もちろん全員が「不良」ではないのですが、それまでとは環境が一変した私にとって、周囲がみな「不良」に見えて、ひたすら怖かった…。怖い先輩に理由もなくトイレに連れ込まれ、部活のチームメイトと順番に殴られたこともあります。
カルチャーショック
同じ小学校からこの中学校に進学した生徒の中には、私と同じようなカルチャーショックを受けて、不登校になってしまう人もいました。「お坊ちゃん」「お嬢ちゃん」にとって、この環境はちょっと厳しかったと思います。一方、新しい生活にふつうに馴染んでいく子も多かったし、小学校では目立たなかったのに逆に水を得た魚のように生き生きしだす子もいました。新しい環境がその人に合っていたのでしょう。人それぞれです。
苦しかった中学時代
とにかく、私にとっては非常に苦しい中学時代でした。弱小バレーボール部のキャプテンになったことも大きなプレッシャーでした。幸い、いじめには遭いませんでしたが、からかいの対象になることはありました。ストレスで胃がキリキリ痛むこともありました。
小学生まではのびのび個性を発揮していた私でしたが、中学ではそんなことさせてもらえませんでした。周囲にはもっと性格が強い人が多かったし、人と違うことを排除する傾向もあったと思います。また私自身、無邪気な子ども時代が終わって自我が芽生え、自由に振舞えなくなったということもあるのでしょう。
いずれにしても、中学は私にとって人生の低調な時期の始まりで、三年間ですっかり自信を失い委縮した子どもに変わってしまったのです。