英語4技能教育研究家・オンライン英語レッスン | 鶴岡俊樹のブログ

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「正月太り」を英語で言えますか?「発想の転換」で何でも言える!

鶴岡オンライン英語塾

皆さま、こんにちは。ユリシーズ英語教育研究所、英会話講師のShihoです。

 

『【スキマに入っているホコリ】って言えなくて…』

『ほろ苦いコーヒーの、【ほろ】が出てこないんです』

『辞書で引いても、【正月太り】が載っていません』

 

レッスン中、会話が止まっている生徒さんたちに声をかけると、こんなセリフが返ってきます。

 

バイリンガルでもなければ、私たちは英語を話す時、まず日本語で考えてから英語に直します。

その時、日本語をうまく英語に直せなければ、もどかしいですよね。

私も同じ経験をしてきたので、よくわかります。

 

しかし同時に感じるのが、私たちは日本語にとらわれすぎているということです。

言いたい日本語をそのまま英語に直すのは、上の例からもわかるとおりとても難しい(あるいは不可能な)作業になりがちです。

 

その上、日本語を英語に直すことができず考え込んでしまうと、その沈黙から焦ってしまい、余計に言葉が出てこないという悪循環が生まれます。

 

そのような状態に陥らないよう、今回は言いたい日本語をスムーズに英語にできる私流のスペシャルな方法をご紹介します!

 

スムーズな英会話には『発想の転換』が必要

その方法とは、『発想の転換』です!

英会話では、言いたい日本語をそのまま英語に直訳する必要は全くありません。

むしろ、無理に直そうとすると上述したように言葉が出てこなくなります。

 

代わりに、なるべく意味を変えず、自分がより英語に直しやすい日本語に変えてしまえばいいのです。

それが『発想の転換』です。

この方法は、英会話初心者・初級者から中級以上の方まで幅広く役立ててもらえます。

 

発想の転換のやり方は大きく分けて、次の2ステップです。

 

  1. 言いたいことの本質的意味を変えずに、できる限り多くの日本語表現を考える。
  2. その中で最も英語にしやすいものを選び、英語にする。

 

以上です。

とてもシンプルですね。

この1→2の経験を積み重ねることで、英語で言えないことを次第になくしていくことができるのです!

 

では、上記の2ステップを詳しく説明していきます。

 

ステップ1:言いたいことの本質的意味を変えずに、できる限りの日本語表現を考えましょう!

日本語をうまく英語にできない主な理由は、言いたい日本語が複雑すぎたり、抽象的で曖昧だったり、またはあてはまる英語の表現を知らなかったり、そもそもその日本語表現自体が英語に存在しないためです。

 

そんな時は、言いたいことの根本的な意味を変えないようにしながら日本語をよりシンプルに、もしくは具体的に、かつ英語に直しやすそうなものに変換してしまえばそれを英語に変えることができます

 

私たちは日本語のネイティヴスピーカーなのですから、幅広い日本語表現力が備わっています。

そのため、日本語の段階での発想の転換はそれほど難しくありません。

 

例えば、『正月太り』で考えてみましょう。

皆さんはどれだけ発想の転換ができますか?

 

シンプルにする場合:

・太った。

*正月明けの会話であれば、あえて正月と言わなくていい時もあります。

・正月に太った。

・冬休み中に太った。

・体が重くなった。

・体が丸くなった。

 

具体的にする場合:

・冬休み中は寝て食べる生活だった。

・お正月に食べ過ぎた。

・冬休み中に2キロも太った。

・お正月に色々食べ過ぎて大変なことになった。

・休み明けに、友人に太ったと言われた。

 

他にもまだまだ考えられると思いますが、少し発想を変えるだけでこれだけ多くの日本語に置き換えることができました。

 

第二言語である英語と異なり、この作業は脳内で比較的スムーズにできます。

是非ゲーム感覚で楽しんでやってみてください。

 

ステップ1ではここまで進めば十分です。

次のステップでは、置き換えた日本語を英語に直す段階に移ります。

 

ステップ2:ステップ1で出てきた日本語表現から、英語に直せそうなものを選びましょう!

ステップ1で置き換えた日本語を英語に直します。

その時、自分の持ち駒として使い慣れている語彙、文法、表現を使って最も英語にしやすそうなものを選んでください。

 

皆さんは、ステップ1の『正月太り』の日本語変換表現の中で、どれが一番英語にしやすそうでしょうか?

私の場合は、次の二つです。

 

・太った。→ I got fat.

・お正月に食べ過ぎた。→ I ate too much during the New Year’s holiday.

 

長さも表現方法も違う文ですが、相手に伝わるメッセージはどちらも同じです。

 

いかがでしょうか。

一見、ステップ1→ステップ2の流れを手間のように思われるかもしれませんが、練習により、それが自然とクセになっていくので安心してください。

慣れてくれば瞬時にできるようになります。

 

伝えたい日本語表現をそのまま英語にできたら、それは確かに楽だし気分がいいことかもしれません。

しかし、日本語と英語は異なる言語なので、実際にはそのようなことは不可能なのです。

 

そこで必要になる力、それが発想の転換です。

意識して取り組んでいけば、誰でもきちんと思いを伝えることができるようになります。

 

私の生徒さんたちも、英会話の流ちょうな方は皆さんこのスキルが磨かれています。

また、英会話の初心者・初級者の方にこの発想の転換のお話をすると、『目からウロコ』といった感じで聞いてくださり、英会話学習の壁を以前よりも高く思わなくなった方も多くいらっしゃいます。

 

私はこの発想の転換が英会話の上達に何よりも大切なスキルだと確信しています。

皆さんが持っている日本語力をもっと活かすことで、少しでも英会話を楽に感じてもらえれば幸いです。

 

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!

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