皆さま、こんにちは。C. ダイアナ English Schoolの姉妹スクール、ディディEnglish School講師のYumekoです。
皆さんは、日々の生活の中でどれくらい、自分の行動や意見の「理由」を丁寧に言葉にする機会があるでしょうか。
私はカナダの大学に在学中、いろいろな場面で「理由」を考え、伝える訓練をよくしていました。
授業中に発言をするときも、論文を書くときも、根拠が明確に伝えられなければ評価してもらえませんでした。
現地の知人と文化の話をするときも、「Why?」(なぜ?)、「How come?」(どうして?)とよく聞かれました。
最初は「そんな当たり前のこと、理由を言うまでもないのに」と思ったこともありましたが、だんだんと英語圏の人が「Why?」という質問を大切にする理由がわかってきました。
英語圏はほとんどが、多様な人々が集まる多文化多民族の国家・地域です。
ここ日本では、私たちは日本人同士、「空気を読む」ことや「なんとなく察する」ことで意思疎通をはかることができます。
しかし、多様な背景を持つ人々が集まってコミュニケーションをするとき、そうした方法は通用しません。
そのため、話をする際、「なぜそれをするのか」や「どうしてそう思うのか」をきちんと言葉に出して共有することが大切なのです。
これはアカデミックな場面、ビジネスの場面、雑談の場面、すべてにおいて言えることです。
日本では、「なぜ?」と直接的に理由を聞くのは、責めているような印象を与えることもあるかもしれません。
しかし、英語圏の人々は、お互いの話していることをきちんと理解したい故に、「Why?」(なぜ?)、「How come?」(どうして?)と質問し合うことがあります。
そのため、英語学習の際も、「理由」を考えて伝える習慣をつけておくのはとても有効です。
英語で何か言う際にも、
Because…(なぜなら…)
The reason is…(理由は…)
と続ける練習をしてみてはいかがでしょうか。
まずは簡単なことから始めてみましょう。
例えば、今まで「I play basketball.」(バスケットバールをします。)で終えていた文について、
「because I enjoy team sports.」(チームスポーツは楽しいからです。)や、
「because my brother teaches me how to play.」(兄弟がやり方を教えてくれるからです。)
と付け加えるだけでもいいのです。
それだけでグッと会話の幅が広がり、話が盛り上がるきっかけにもなります。
ネイティブの英語を少し注意して聞いてみてください。I …because….はとても頻繁に聞かれるパターンです。
さらに、ビジネスで英語の意見を求められるという方は、Because…(なぜなら…)のあとに、For example… (例えば…)と具体例も付け加えるのを習慣にしておくといいでしょう。
ネイティブスピーカーは、具体例を伴って物事の根拠を述べることを好みますし、話し相手にもそれを求める傾向があります。
ビジネスの場面では、その根拠の述べ方が信頼を築く上でとても大切なのです。
そのためか、英語圏の高等教育では、学生はまず「結論→理由→具体例→まとめ」という順で物事を説明する訓練を受けます。
英語という言語の表層だけでなく、その奥にある文化背景もわかると、より「生きた英語」「中身のある英語」が話せるようになりますね。
ネイティブスピーカーの思考がわかってくると、英語学習もより一層楽しめるかもしれません。
最後に簡単なエクササイズです。
becauseのあとに自分自身の「理由」を入れて言ってみてください。
1.I play (スポーツ/楽器) because…
(~をします/演奏します。なぜなら…からです。)
2.I live/work in Yokohama because…
(横浜に住んで/で働いています。なぜなら…からです。)
3.I think this article is very helpful because…
(この記事はとても役に立つと思います。なぜなら…からです。)
…そうです!
それだけでグッとネイティブらしい英語に聞こえますよ。