超優秀なお茶問屋のお姉さん
上海滞在三日目、そろそろ土産を買おうと、妻のリクエストで中国茶の問屋が集まったビルというのに行きました。
きれいなデパートかショッピングモールにお茶屋さんが何軒か入っているようなのを想像していましたが、行ってみると「何かの巣窟?」というような、混とんとしたちょっと怖い場所でした。
そのように感じたのは、昼間はそんなでもないのでしょうが、その時はすでに夜で暗く人も少なかったということがひとつ。
そして、そこへ行くのに乗ったタクシーでぼったくられたのではないかという疑念があり、すこし恐怖心と猜疑心が起きていたこともあるかもしれません。
しかし、そんな場所にあるお茶問屋に、お茶を売るとても優秀な中国人のお姉さんがいました。
対面で何種類ものお茶を試飲させてくれるスタイルで接客するのですが、日本語を話しコミュニケーション力抜群、商品知識豊富でセールス上手。
お茶自体も素晴らしく美味しかったのですが、思わずかなりの中国茶を買ってしまいました。
上海に仕事で駐在する日本人のお客さん相手にお茶を売り、お客さんと会話することによって日本語を覚えたそうです。
こんなところ(ごめんなさい)にこんな優秀な人がいることに驚きました。
日本人だけでなく韓国人などにも、相当なお茶を売っているみたいです。
頭がいいし、研究心があり、向上心とハングリー精神も持っている。
人材難の日本とは大違いのよう。
黒幕はどんな人?
このお姉さんは店のオーナーではないそうなので、おそらく彼女をこのように優秀なセールスパーソンに仕込んだ黒幕が別にいるということでしょう。
日本語を話す店員を置いて親切で日本的な接客をしたり、日本人の好みに合わせた品ぞろえをしたり、日本人が買いやすいようにお茶を小分けにしたりするなど(中国人はふつう大量買いするそうで、よその店では一定以上の量からでないと売ってくれないとのこと)、日本人のニーズに徹底的に合わせた商売をしています。
この「お茶問屋ビル」にはほかにもこのような日本人を顧客にしたお店がいくつかあるそうなので、これがひとつのビジネスモデルになって競争をしているのかもしれません。
このモデルを考えた人も、すごく頭いいですよね。
中国の人口は日本の十倍以上だから、頭のいい人も十倍以上。
こんな国が日本の隣国なわけだから、大変です。
本当に危機感を持ってやっていかないと、日本はとても太刀打ちできないなと感じました。
目次:
上海を旅して英語教師が考えたこと③超優秀なお茶問屋のお姉さん
上海を旅して英語教師が考えたこと④学校英語教育改革の延期は残念なこと