4技能英語教育研究家 | 鶴岡俊樹オフィシャルブログ

英語教師が、英語教育のこと、日々のレッスンのこと、趣味のジャズピアノのことについて書いていきます。

教育学上の示唆

この調査から分かったことをもとに、教育学上どのようなことが言えるでしょうか。

ノンネイティブ英語教師のティーチングの質をより高め、また、学習者のノンネイティブ英語教師に対する否定的な見方を改善するために、二つのするべきことがあります。

1.ノンネイティブ英語教師は自分たちの強みを活用するべきです。
2.生徒の「language awareness(言語に対する意識、知識)」が高められるべきです。

教師の側で第一にすべきことは、ノンネイティブ英語教師は自分たち自身の強みが何であるのか、そして生徒が自分たちに何を望んでいるのかを正しく認識することです。

つまり、学習困難箇所を予測する、生徒を理解する、生徒の母語を使用する、文法、語彙、読解を教える、などが自分たちの強みであり、生徒の期待が大きい分野であるということを理解しなければなりません。

その上で次にすべきことは、実際のティーチングでこれらの利点を最大限に活用するよう意識して努め、生徒の期待に応えることです。

自分たちの強みを活用することに努める一方、ノンネイティブ英語教師はその強みをさらに強化するよう努力すべきです。

例えば、もし生徒の第一言語の使用が学習に役立つのなら、ノンネイティブ英語教師はそのもっとも効果的な使用方法を模索し、第一言語使用の技術を磨く必要があります。

つまり、第一言語をいつ使うのか、どうやって使うのか、どのくらい使うのかなどについて考えなければなりません。

第一章でも述べたとおり、どんな状況にも当てはまるような理想的な第一言語使用モデルなどはなく、したがってノンネイティブ英語教師は、それぞれの状況で最善の第一言語の使い方をいつも考えていなければなりません。

一方、生徒の側は、第二言語学習についての教育をされる必要があります。

この研究の被験者の生徒たちは、明らかにネイティブ英語教師を好み、ノンネイティブ英語教師に対しては否定的な態度を示しました。

その主な理由は「The Native Speaker Fallacy」であり、その「The Native Speaker Fallacy」は生徒たちの第二言語教育、第二言語学習についての知識が限られているということに起因しています。

したがって、学習者に「general language education」を行い、彼らの「language awareness」を高めることが必要です。

つまり、言葉とは何か、言葉はどのように身につけられるのか、第一言語習得と第二言語習得の違いは何か、ネイティブ話者と第二言語話者の違いは何か、などについて教えられる必要があります。

さらに、ネイティブ英語教師とノンネイティブ英語教師の違いを教え、重要性が十分認識されているとは言えないノンネイティブ英語教師の利点を、学習者にもっと知ってもらう必要があります。

そうすることによって、学習者のノンネイティブ英語教師に対する否定的な見方は低減されると考えられます。

結論
ノンネイティブ英語教師が厳しい状況に置かれているということは事実ですが、状況を改善する方法もあります。

ノンネイティブ英語教師は自分たちの強みを正しく理解し、その強みを活用すべきです。

同時に、学習者のノンネイティブ英語教師に対する否定的な見方を改善するために、学習者の「language awareness」を高め、ノンネイティブ英語教師の利点について知ってもらう必要があります。

ノンネイティブ英語教師は、自国の生徒を教える最善の方法を常に模索し続けるべきです。

その努力は、彼らの国、地域で、彼らが教えた英語学習の成功者が増えることにつながるでしょう。

やがて、ノンネイティブ英語教師の英語教育における重要な役割が認識されるようになり、最終的に、彼らに長年着せられた汚名をそそぐことができるでしょう。