「ニュータイプ日本人英語教師」とは・・・
1.ネイティブのように「ぺらぺら」とまではいかないが、英語がしゃべれる。少なくとも数ヶ月から一年程度の海外留学経験があればなお良い。
2.英語教授法の正規のトレーニングを受けたプロフェッショナルな語学教師である。文法や読解だけでなく、会話も含めた実用的で総合的な英語が教えられる。
3.日本人教師としての自分の長所を理解し、その長所を生かして教えることができる。
このような教師です。
次に、なぜこうした資質が必要か、それぞれの理由を説明します。
1.ネイティブのように「ぺらぺら」とまではいかないが、英語がしゃべれる。少なくとも数ヶ月から一年程度の海外留学経験があればなお良い。
理由
生徒に英語によるコミュニケーションを教えるのならば、教師自身が英語でコミュニケーションできなければ教えられない。しゃべることを教えるには自分もしゃべれなければならない。
また、留学をすることによって、英語が世界の人々によって実際にどのように使われているのか見て経験し、「英語は学問、教科ではなく、コミュニケーションの道具である」ことを体感的に理解している必要がある。
「ぺらぺら」レベルの英語力があればそれに越したことはないが、英語初級者を教えるのにそこまで高度な英語力は必要ない。
また、「ぺらぺら」レベルの教師は数が絞られるため、日本の英語教育の現場で教師の必要数を確保することを現実的に考えても、そこまでのレベルを求めることはない。
それよりも、2の教える技術や、3の日本人教師の長所を生かして教えられることの方が重要である。
2.英語教授法の正規のトレーニングを受けたプロフェッショナルな語学教師である。文法や読解だけでなく、会話も含めた実用的で総合的な英語が教えられる。
理由
英語教育はプロの知識と技術を必要とする専門職である。英語ができる、しゃべれるというだけでは教師として不十分。
また、従来型の文法と読解に偏った教え方では、英語という言葉の一部分を教えているに過ぎず、学習者の「使える英語」に対するニーズを満たすこともできない。
3.日本人教師としての自分の長所を理解し、その長所を生かして教えることができる。
理由
持てる長所を生かさず、ネイティブ教師と同じ教え方をするだけなら、「ネイティブ教師になり損ねた非ネイティブ教師」になるだけで、ネイティブ教師に勝ることはできない。
自分たちの長所を生かし、ネイティブ教師より優れた、日本人教師にしかできない教え方をしなければならない。さもなければ、「ネイティブ教師から教わったほうがいい」ということになってしまう。
日本の英語教育を支える基盤
こうした「ニュータイプ日本人英語教師」が増えることこそ、日本の英語教育のレベル向上には必要であって、いくら中学高校でネイティブ教師の授業時間を増やしたとしても、また外国人講師の英会話スクールが日本中に乱立しても、その効果は大きくないと思います。
確かに、ネイティブ教師の授業が英語に慣れるのに役立つこともあるし、外国人講師の英会話スクールに通って上達する人もいます。
しかし、もっと下から中心となって支える基盤となるもの、日本人全体の英語力を底上げするものが必要です。それが日本人教師による英語教育です。
日本人英語学習者の多くが初級レベルであることを考えれば、日本人教師の持つ役割はとても重要だと言えます。
日本人教師による英語教育を!(目次)
①日本人教師に教わることは必要か
②英語の初心者、初級者にネイティブ教師は早すぎる
③英語の初心者、初級者にはネイティブ教師より日本人教師
④「ニュータイプ日本人英語教師」とは・・・
⑤ネイティブ教師とも対等に渡り合える「ニュータイプ日本人英語教師」
⑥ネイティブ教師の長所は?ネイティブ教師の短所は?
⑦日本人教師の短所は?
⑧日本人教師の長所 – 日本語を使用して教えることができる
⑨日本人教師の長所 – 英文法に精通しており、ネイティブ教師よりうまく教えられる
⑩日本人教師の長所 – 生徒の目標になることができる
⑪日本人教師の長所 – 英語習得の道筋を熟知しており、学習のサポートを提供することができる
⑫日本人教師の長所 – 生徒をよりよく理解することができる
⑬日本人教師のすべきこと・・・